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API連携とは?図解と身近な具体例でわかりやすく解説

タジケン

タジケン

テクラル合同会社

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API連携とは?図解と身近な具体例でわかりやすく解説

「API連携とは、専門的で難しそう」と感じていませんか?API連携とは、わかりやすく言うと顧客の注文を厨房に伝える「ウェイター」のように、異なるシステム同士を自動でつなぎ、データや機能をやり取りする仕組みのことです。

本記事では、クレジットカード決済やSNSログインといったAPI連携の身近な例を交えながら、ノーコードツールを活用した業務改善のメリットや具体的な導入手順を図解で解説します。

API連携とは?仕組みと身近な例

API連携の基本概念

API連携とは、異なるソフトウェアやアプリケーション同士が、あらかじめ決められたルールに従ってデータをやり取りする仕組みです。

API連携とはどのような仕組みなのか、私たちの生活を支える身近な例をいくつか挙げてみましょう。

  • クレジットカード決済(Stripeなど): ECサイトでの買い物が代表的です。ECサイト自体が複雑な決済システムをゼロから開発しなくても、決済代行サービスのAPIを呼び出すことで、安全かつ瞬時に支払い処理を実行できます。
  • 地図アプリの埋め込み(Google Maps API): 飲食店のWebサイトや不動産ポータルサイトに地図が表示されているのも、Googleマップの機能をAPI経由で利用しているためです。
  • SNSログイン機能: 「Googleアカウントでログイン」「LINEでログイン」といった機能もAPI連携によるものです。ユーザーは新しいパスワードを覚える手間が省け、シームレスな体験を得られます。

近年、この仕組みを活用したビジネス圏であるAPIエコノミーが急速に拡大しています。APIエコノミーの市場規模は2023年に1兆ドルを超え、2030年には3.5兆ドルに達すると予測されています(出典: Statista: API Economy Market Size Forecast)。

導入による3つのビジネスメリット

API連携のメリット

自社システムにAPIを導入すべきかの判断ポイントは、開発効率と顧客体験の向上にあります。既存の優れた機能を外部から呼び出すことで、事業の立ち上げスピードは劇的に向上します。

開発期間とコストの大幅削減

API連携の最大の魅力は、自社でゼロからシステムを構築する手間を省ける点です。決済機能や地図情報などを自前で開発するには膨大な時間と費用がかかりますが、外部のAPIを呼び出すことで即座に実装可能です。

実際に、API連携により、開発期間を最大80%短縮し、開発コストを最大50%削減できる可能性があることが示されています(出典: MuleSoft: API Economy Report)。

顧客体験の向上

複数のシステム間でデータがシームレスに連携されることで、エンドユーザーに対しても一貫したサービスを提供できるようになります。Salesforceの調査によれば、API連携を活用することで、顧客体験を向上させ、顧客満足度を平均20%向上させることが可能です (出典: Salesforce Blog: What is API?)。

MVP開発の加速

とくに新規事業の立ち上げフェーズでは、スピード感が命となります。MVP開発における迅速な機能連携の重要性 を理解し、外部APIを積極的に活用することで、限られたリソースでも素早くプロダクトを市場に投入できます。

導入を阻む障壁とセキュリティ対策

セキュリティ対策

API連携は強力な武器である反面、導入時にはいくつかの課題が存在します。メリットだけでなく、リスクを正しく評価することが重要です。

セキュリティへの懸念と互換性

企業がAPI連携を導入する際の最大の障壁は、セキュリティへの懸念(58%)、次いで既存システムとの互換性(45%)、スキル不足(40%)です(出典: IBM Blog: IBM API Connect V10.0.1.0 Released)。

外部のシステムとデータをやり取りするため、情報漏洩や不正アクセスのリスクをどう防ぐかが重要な判断ポイントになります。また、自社の古いシステム(レガシーシステム)が最新のAPI仕様に対応できるかどうかの互換性チェックも欠かせません。

現場運用時のリスク

現場で運用する際の注意点として、連携先のAPIが仕様変更や障害を起こした場合のリスク管理が挙げられます。提供元のAPI仕様がアップデートされた場合、自社システム側でも速やかな改修作業が求められます。連携先とのSLA(サービスレベル合意書)や障害時の対応フローを明確にしておくことが不可欠です。

ノーコードツールによるAPI連携の民主化

ノーコード活用

社内のエンジニア不足という課題を解決する手段として、ノーコードおよびローコードプラットフォームの活用が急速に進んでいます。

非エンジニアでも可能な連携とツール例

Gartnerの調査によると、ノーコード/ローコードプラットフォーム市場は、2025年までに200億ドル規模に成長し、API連携の民主化を加速させます(出典: Worldwide Low-Code Development Technologies Market Forecast)。

これにより、営業担当者やマーケターといった現場のスタッフが、自らの手で複数のWebサービスをつなぎ合わせ、業務の自動化を実現できるようになりました。専門的なプログラミング知識を持たない担当者でも、以下のようなツールを使うことで直感的にシステムを接続できます。

  • Zapier(ザピアー): 世界中で利用される定番の自動化ツール。GmailやSlack、Salesforceなど数千のアプリを連携し、「メールを受信したらSlackに通知する」といった自動化をノーコードで設定できます。
  • Make(旧Integromat): 視覚的なドラッグ&ドロップで複雑な連携シナリオを構築できるツール。複数条件の分岐など、高度な業務フローの自動化に向いています。
  • Yoom(ユーム): 日本のビジネス向けに特化したノーコードツール。日本のSaaS(Chatworkやkintoneなど)との連携に強く、国内企業での導入が進んでいます。

シャドーITを防ぐガバナンス

手軽に連携できるからこそ、管理部門が把握していないシャドーITや無秩序な連携の発生には注意が必要です。各部門が独自にツールを連携させると、データフローが複雑化し、システム障害時の原因特定が困難になります。

これを防ぐためには、情報システム部門や開発責任者が全体像を把握できるガバナンス体制の構築が必須です。

新規事業におけるAPI活用ステップ

API活用ステップ

自社でAPI連携を導入する際、どのような業務を対象にすべきか迷うことが多いでしょう。導入を成功させるための具体的なステップを解説します。

小規模な業務からPoC(概念実証)を始める

導入を判断するポイントは、「定型作業の頻度」と「ヒューマンエラーのリスク」です。毎日のように顧客データをCRMから会計システムへ手作業で転記している場合、その作業は連携の絶好の対象となります。費用対効果を見極めるためには、まず小規模な業務からテスト導入して効果を測る「PoC(概念実証)」を実施し、削減できる工数を具体化することが重要です。検証を効果的に進めるためのポイントについては、PoCとは?システム開発で失敗しない8つの進め方と成功の秘訣 で詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。

外部知見の活用

社内のリソースや知見が不足している場合は、無理に内製化を進めるのではなく、外部の専門家を頼ることも有効な選択肢です。新規事業開発における外部知見活用や効率的な開発手法 を参考にしながら、リスクを抑えつつスピーディーに検証を進める体制を構築することが成功の鍵となります。

よくある質問

API連携とは?わかりやすく一言で言うと何ですか?

レストランの「ウェイター」に例えられます。お客様(システムA)の注文を厨房(システムB)に伝え、出来上がった料理(データ)を運んでくる役割を果たし、異なるシステム同士をつなぎます。

導入にかかる費用はどのくらいですか?

利用するAPIや連携の規模によって異なります。既存のSaaS同士をノーコードツールでつなぐ場合は月額数千円から始められますが、基幹システムとの複雑な連携開発には数百万円以上の費用がかかるケースもあります。

まとめ

本記事では、API連携の基本概念からビジネスへの応用、導入時の課題と解決策までを解説しました。API連携は、異なるシステムやサービスを効率的につなぎ、データや機能を共有する仕組みであり、現代ビジネスにおいて不可欠な要素です。

目的を明確にし、適切なツール選定と運用体制を構築することで、開発期間の短縮やコスト削減といった大きなメリットを享受できます。本記事で得た知識を活かし、自社の課題解決と事業成長に役立ててください。

この記事を書いた人

タジケン

タジケン

テクラル合同会社

一部上場企業を経て広告代理店に入社し、デジタルマーケティングの知見を深める。現在はテクラルにて、数千万規模の大型案件でプロジェクトリードを担当。KPI設計や広告運用などのマーケティング領域から、AIを活用したシステム開発の導入支援までプロダクトの成長を一気通貫でサポートしている。本ブログでは、事業フェーズに合わせた実践的なノウハウをお届けする。

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